奈良・京都で英語の発音レッスン


私事で恐縮ですが、妻は名古屋出身で、子ども2人と私は生まれながらの奈良県民です。

家族で話をしていると発音やイントネーションの違いで、妻VS他3名で誤解が生じることがたまにあります。

 

地理的に小さな日本でさえそうなので、英語でも当然のように起こります。

以前、知人のオーストラリア人とアメリカ人の3名で話していて、オーストラリア人が抜けた時にアメリカ人が言った一言が、

「彼女の英語は分かりにくい」でした。

個人の問題もありますが、ネイティブ同士でも出身国が違うと発音やアクセントも違ったりします。

色々な国で話されると言う点を重視して、今や英語をEnglishesと複数で表現することもあります。

それぞれの国や地域でそれぞれのEnglishが話されています。

違った発音やイントネーションはその口や地域の特徴とも言えます。

日本人もネイティブのような発音ができればそれに越したことはありませんが、そこに必要以上に多くの労力を使うより、もっと重要なことがあります。

この点を考慮し、英会話Deerの発音に関する考えとしては、

 

1)間違っていて通じない発音は直していく

2)分かりにくく聞き手にかなり負担をかける発音は直していく

3)日本人発音でも間違いなく理解してもらえて、それほど聞き手に負担をかけない発音は後回し

 

具体的な発音レッスンの進め方は以下の通りですが、ここでは発音を広く捉え、アクセントやイントネーションも含めて説明をしていきます。

 

1.最初の数か月は毎回10分程度の時間をフォニックスの練習に充てる

 

発音の基礎をカバーし、結果的にはリスニングも向上させることができるので、まずはフォニックスに取り組んでいただきます。

ご存知の方も多いと思いますが、フォニックスではアルファベットの綴り字と発音の間のルールを学び、正しい発音に導いていきます。

 

bookの発音を例にとると、初心者の場合はカタカナで表すと「ブックゥ」のように発音されることがほとんどです。

bookはフォニックスだと「b」「oo」「k」と3つのパートに分けて練習します。

bは「ビー」ではなく、かなり破裂音が強い「ブッ」と発音します。

「ビー」は息の続く限り「ビ~~~」と伸ばすことができます。

その結果、よく言われるカタカナ発音になってしまいます。

一方フォニックスのbは一瞬で発音され、伸ばすことが絶対にできません。

この音が出せるだけでもかなり発音が変わってきます。

「k」も「b」と同様に音を伸ばすことができません。

なのでカタカナ発音の「ブックゥ」とbookは全く音が違っています。

日本人が苦手とされる「RとL」や「THとS」などもカバーしていきます。

 

2.フォニックスの後は、通常レッスンの中で練習

 

フォニックスの必要部分が一通り終われば、その後は発音のための時間は設けず、レッスンに実際出てくる単語やフレーズで練習していきます。

主に次の3点に注意して発音を改善していきます。

 

1)アクセント

2)イントネーション

3)音の変化

 

 

1)アクセント

 

実は単語の発音と同じあるいはそれ以上に重要なのがこのアクセントです。

「マクドナルドは発音が難しくてネイティブに通じなかった」

と時々耳にしますが、これは狭い意味での単語の発音の問題ではなく、実はアクセントの問題です。

 

日本語ネイティブからしてみると、アクセントを変えて「マクドナルド」の6文字のうちでどの部分を強くして発音された場合、違和感はあってもかなりの確率で理解できるはずです。

でも英語ではそうは行きません。

一つめの「ド」にアクセントがないとほぼ通じません。

逆に言えばそのアクセントさえ間違わなければ、日本語発音でもだいたい通じます。

 

アクセントはそれほど重要なので、必要に応じて修正していただきます。

 

2)イントネーション

 

単語レベルのイントネーションも大切ですが、いくつかの単語が集まって文になったときに、正しいイントネーションで発話できるかがとても重要です。

イントネーションが悪くても通じないということはあまりありませんが、日本人が英語を話したときにネイティブが違和感を感じる場合、イントネーションに拠るところがかなりあります。

初心者の場合は単語1つづつを発音しがちで、さらに全体に強弱や上下が少ないので、かなりフラットな英語になってしまします。

ここで覚えておいていただきたいのは、英語では重要で伝えたい単語は強く長く発音され、あまり重要でない単語は弱く短く発音されます。

 

例えば、How are you?を例にとってみましょう。

ここでは音声がないので違いが分かりにくいですが、感じだけ掴んでいただければ結構です。

まずAさんがBさんに「調子どう?」と聞く場合は、areだけが強くなるので、

「ハウ アーユ」と最後は下がり調子で読まれます。

その後、BさんがAさんに同じ質問をする場合は、今度は「あなたの方こそ」の意味を強めたいがためにyouが重要で強く長く読まれますので、

「ハウア ユー」で、最後は上がり調子で読まれます。

 

短い文のイントネーションを取り上げましたが、イントネーションのルールを覚え、実際に使えことができれば、もっと長い文でも流れるように話せるようになり、更に相手はあまり違和感を感じさせることなく聞いてもらえるようになります。

 

3)音の変化

 

いくつかの単語を並べた時に、前後の単語がつながったように発音されたり、ほぼ発音されない音があったりします。

そうなる理由は、より楽に発音するためです。

音が消えるパターン、例えば、butやlookのように語尾のいくつかの子音(p,b,k,g,t,d)が消えるなど、音の変化のいくつかのルールを覚えるとリスニング力もアップさせることができる利点がありますが、ご自身でその発音ができなくても問題はありません。

 

ただ、音のつながるパターンをマスターすれば発音がすごく楽になりますので、できるだけ取り組んで行きましょう。

 

例えば、

What did you do?

という文で考えてみましょう。

 

この文を初心者の場合

「ワット ディッド ユー ドゥ」のように4拍子で発音しがちです。

4つの単語から成っていますが、実際にはすべての単語を同じ強さや長さで発音するわけではありません。

この文ではdoだけが強く発音されるので、What did youの3単語がつながったようになり、この3単語を発音する長さとdo1単語を発音する長さがほぼ同じなります。

結果2拍子で発音されることになります。

つまり

Whatdidyou do?

「ワディジュ ドゥ~」

という感じです。

 

音の変化を理解して、より楽でナチュラルに発音できるようになりましょう。

 

個々の単語の発音にプラスして、アクセント、イントネーション、音の変化を理解し、トレーニングすることで聞き手に負担をかける英語の話し方から脱出し、より耳を傾けてもらいやすい話し方ができるようチャレンジしていきましょう。